クリニックM&Aで頼れるコンサルタントの5つの条件とは?

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医院を「譲りたい」、逆に「譲り受けて開業したい」。こうしたクリニックM&Aを検討する時には様々な事を調べつつ進め、多くの手続きをしなければなりません。一人で何もかもこなすのには、かなりの労力と時間が必要になります。そんな時の強い味方が、その分野に通じたコンサルタントやアドバイザーです。今回のコラムでは、医院譲渡や譲受を進める際にあたり、どのようなコンサルタントに依頼すればよいのかについて説明いたします。クリニック譲渡や開業をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
クリニックM&A仲介はどんなコンサルタントに依頼すべき?
クリニック開業支援や継承・承継(M&A)支援は、大変特殊性の高い事業領域です。“M&A”という名称であっても、所謂一般的なM&Aと比較すると不動産分野に加えて医療分野という異なる専門性が重なりますので、プラスアルファの知識がないコンサルタントではリスクが生じたり、依頼者が満足できるサポートを円滑に提供出来なかったりするのです。そうすると「クリニックM&A専門のコンサルタント」を探す必要が出てきます。その際には次の5つのポイントを重視し、選択すると良いでしょう。
●ポイント1「クリニックM&Aを専門的に行っている」
●ポイント2「医療業界に精通している」
●ポイント3「クリニックの価値を最大化できる」
●ポイント4「的確な相場観を持っている」
●ポイント5「全面的に信頼できる」
個別にみていきましょう。
【ポイント1】クリニックM&Aを専門的に行っている
クリニックM&Aは、専門的な知識がなければ成功させることが難しいものです。この観点からすれば、スムーズに理想の医院譲渡や譲受開業を実現するにはやはり“餅は餅屋”で、日々専門的にクリニックM&Aへ取り組み、数多くの実績を持っている専門のコンサルティング会社とコンサルタントを選択するべきでしょう。
また、売り手(=譲渡側)は後継者探しを主眼としてクリニックM&Aを希望されるわけですが、どうしても「売る」という方面へ視線が行きがちで、地域診療への影響や従業員への配慮という観点が希薄になります。クリニックの将来のあり方を提案し、院長を含めた「クリニック全体」にとって最適なM&Aになるような舵取りができるコンサルタント選択すると良いでしょう。
【ポイント2】医療業界に精通している
クリニックM&Aを行うにあたっては、医療業界の動向に目を向ける必要があります。日々医療業界は変化しており、その時々の医療業界を取り巻く環境、医療業界における全体的な課題などにより、当然クリニックM&Aも大きな影響を受けます。「はたしていまM&Aをすることがベストな選択なのか」や、「先々にトラブルになるような火種は見当たらないか」など、医療業界の状況に応じた的確な対策のできるコンサルタントに依頼しましょう。
【ポイント3】クリニックの価値を最大化できる
クリニック価値の最大化は、譲渡価格の高騰へとつながりますので、院長にとっては非常に喜ばしいことです。またクリニックの価値があがることにより買い手(=譲受側)への訴求力が高まり、ともない満足度も上がります。従業員の労務環境の改善や余剰資産の整理、クリニックの財務内容向上など、的確にクリニックの価値を高める対策を提案してくれるコンサルタントを選択すると良いでしょう。
【ポイント4】的確な相場観を持っている
専門的な知識やノウハウがあることは勿論のこと、きちんと納得できる価格を提示できるコンサルタントかも重要なポイントです。提示された価格に納得できない点や、理解できない点があったときには、面倒くさがらずに詳細な説明を求めてください。その質問に対して、真摯に明確な根拠を示して堪えることができるコンサルタントを選択するようにしましょう。納得してクリニックM&Aを進めるために、相場についてはセカンドオピニオンの利用も検討すると良いと思います。
【ポイント5】全面的に信頼できる
クリニックM&Aを進める中では、クリニックの財務情報や院長に関する情報など、かなり細かい情報をコンサルタントに預けることになります。また、院長の家族背景などの情報も理想的な譲渡・譲受を実現するためには必要です。こういったことを踏まえて信頼できるコンサルタントを選ばないと、後々になって後悔する可能性があります。
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*当コラムは2022年7月12日に加筆修正いたしました。
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