【第三者医院継承事例】東京都×内科・小児科クリニック 最終譲渡契約調印

こんにちは。メディカルプラスです。この度、東京都にあります内科・小児科クリニックの譲渡契約の調印がありましたので、ご報告いたします。こちらのレポートが、第三者医院継承をご検討中の院長先生、また継承開業をご検討中の皆さまのご参考になりますと幸いです。
本譲渡案件の特徴
今回、譲渡のご相談をいただいたのは、東京都多摩地域南部にある歴史あるクリニックです。先代院長がこの地に開設されて以来、およそ60年にわたり地域医療に尽力されてきました。現在は2代目の院長先生が内科を、奥様である副院長先生が小児科を担当され、2診体制のもと、1日あたりおよそ100名の患者さんを診療されている形でした。クリニックは都心からやや離れた郊外に位置し、広い敷地と充実した駐車スペースが確保されているため、徒歩圏内の住民に加えて車での通院にも対応した、アクセスしやすい環境が整っていました。院内には温かな雰囲気が漂い、地域の中核的な医療機関として長年にわたって信頼を築いてこられた様子がうかがえました。
2代目の院長先生が診療を引き継がれてから、すでに30年以上。先代の築かれた信頼ある医療を大切に守りながら、ご自身のスタイルで地域との関係性をさらに深め、時代の変化に応じた診療体制を整えてこられました。その歩みの中で先生は、ご家族による継承がかなえば理想的であるとお考えになり、ご自身が70歳を迎えるまでに、親子間での継承というかたちで3代目となるご家族へ引き継ぎたいというお気持ちをお持ちでした。しかし、ご家族の進路やお気持ちを踏まえ、親子間継承が現実とならないことが明らかとなり、第三者による継承をご検討いただくこととなりました。そこから当社にご相談をいただき、後継者の探索を開始する運びとなりました。
本案件の特徴は以下の通りです。
【クリニックの特徴】
- 院長が内科・副院長が小児科を担当する2診体制で、日々多くの患者さんを診療
- 都内の郊外エリアに位置し、広い敷地と大きな建物を活用した、ゆとりある診療空間
- 診療と事務(人事・労務を含む)の業務分担が明確で、医師が診療に専念できる運営体制
【本案件の難易度が高かった点】
- 盛業中で魅力あるクリニックではあったが、2名の医師による体制で成り立っており、同様の体制を維持できる候補者に限られた
- 院長先生は、不動産(土地建物)を含めた継承を希望されており、譲り受ける側として慎重な検討が必要
【成約の決め手となった点】
- 後継者もご夫婦で医師(内科医、小児科医)であり2診体制が可能
- 後継者ご夫妻が当該クリニックのあるエリアに非常に深い地縁があった
- 後継者ご夫妻が、お引き継ぎ後は将来的に広大な敷地を活かし、子どもから高齢者まで幅広く診療できるファミリークリニックとしての展開を構想されていた
本案件は2021年5月にご相談をいただき、4年後の2025年5月末に成約を迎えました。
歴史と実績があり大変盛業中のクリニックということから、多くの候補者から関心をお寄せいただきましたが、2診による体制や不動産購入を前提とする条件といった要件を考慮し、選定には時間を要しました。そのような中で2代目院長先生と同様に、ご夫婦での診療が可能な譲受希望者とのご縁をいただき、不動産を含めた譲渡の運びとなり、現在通院されている患者さんすべてをそのまま引き継ぐ体制で継承合意に至りました。
この4年という時間をかけて地域医療継続へのご縁に伴走させていただけたことは、私たちにとっても大変意義深く、嬉しく、心揺さぶられる経験となりました。院長先生・副院長先生からは、「後継者探索を依頼して4年、長かったが、今までで一番良い方に巡り合えて本当に良かった」とのご感想をいただき、調印の場では安堵されたご表情が印象的でした。
現在、2025年9月のクロージングに向け、不動産売買契約に関する契約書調整と銀行融資相談、クリニック内の引継ぎ業務を実施していく予定となります。私たちは、一つひとつのご縁に丁寧に向き合いながら、院長先生方のご状況に応じた継承のお手伝いをしたいと考えております。医院継承を既にご検討中の先生は勿論、クリニックの今後をどうしていくかお迷いの先生、ほかクリニックの将来について少しでもご不安なことがございましたら、そのお気持ちからお聞かせいただければと思います。まずはお気軽にご相談ください。
医院継承に関する無料相談実施中
メディカルプラスでは、数あるクリニックM&A成約案件の中から、医師・医療法人さまのクリニック開業を検討する際、また業界における第三者医院継承啓発の一助となることを願い、その一部をレポート公開しています。無料相談を実施しておりますので、医院継承(承継)、クリニック売却買収、医療法人M&Aをお考えの方はこちらより【✉お問い合わせ】お気軽にお問い合わせください。
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この事例を担当したのは、弊社アドバイザー 豊島 太郎です
豊富な業界経験に加え二級建築士の資格を持ち、クリニックの内装やインテリア関連の知識にも明るい多才なアドバイザー。建設不動産関連業務を約7年経験、その中で人それぞれの人生とその大切さについて深く考える出来事を多く経験。メディカルプラス参加後は5年間で約40件以上の継承に立ち会い、医師の人生のターニングポイントに立ち会うやりがいを原動力にサポートを行う。穏やかな物腰と優れた傾聴力に社内外から定評あり。
