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「クリニックを子供が継がない」~親子間承継が難しくなりつつある理由~

  • 医療継承コラム

こんにちは。メディカルプラスです。
今回は、クリニックの親子承継の現状をテーマに展開してまいります。近年クリニックの親子承継の難易度が上がり、親子間承継を断念された院長様からのご相談が増えております。これから開業を目指す方、いま現在後継者について考え始めた方、いずれの方にもご参考いただけますと幸いです。

年齢からみる親子承継の難しさ

今回は、クローズアップされることの少ない「年齢」という観点から、親子承継の難しさをお伝えいたします。一般的な開業医の開業適齢期は40歳前後と言われています。2020年の厚労省の人口動態統計「出生順位別にみた年次別父・母の平均年齢」によると、第一子を設けたときの父親の平均年齢は約32歳だそうです。そうすると仮に第一子が順調に成長し、さらにその方が医師を選択し40代になった頃には、お父様の年齢は70歳を超えている計算になります。頭脳明晰・体力自慢の方であっても、70歳前後になると体力・気力・健康面等の管理が必要になることが多く、開業当時の体力を維持したまま現役で頑張れる開業医は多くありません。

第一子を設けた時の父親の平均年齢
院長が50〜60代になった頃、「昔より疲れやすくなった」と自覚したことをきっかけにクリニックの今後について考え、「子供にクリニックを承継してほしかった。でもできなさそうだから早めに廃院します」といった流れもよく聞かれます。このように、院長が親子間承継を考えるタイミングではお子様がまだお若く、親子間承継に積極的でないケースがあります。今後晩婚化がますます進行すれば、クリニックの親子承継のハードルも、比例して上がっていくことが予想されます。
*参考資料:厚生労働省/2020年の厚労省の人口動態統計「出生順位別にみた年次別父・母の平均年齢」
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003411609

子どもにクリニックを継承するのは今後ますます難しくなる?親子継承の高いハードル

クリニックを親子承継する目的は?

このように「年齢」という一つの面から見ても、クリニックを親子承継する難易度は高めと考えられます。しかしそれだけではありません。医師免許を取得する難易度そのものが上がっていること、ずっと勤務医でいることを望まれる方の増加、またインターネットでさまざまな職業の情報を得ることができる昨今では、医師の子供であっても医師以外の職業を選択するケースがあるなど、理由は複合的といえます。これから先の時代の開業医は、あらかじめ「親子承継できなかった場合」のことを想定しておくことが必要になるでしょう。

そこでまず考えていただきたいのが、「そもそもクリニックを親子承継する目的はなにか?」ということです。創業者利益を確保しお子様に渡したい、といった「財産の承継」が目的にあれば、「第三者への経営権譲渡」を有力な選択肢の一つに加えてみることをおすすめいたします。

クリニックM&Aによって「財産の継承」を

クリニックM&Aを考えるうえで重要なのは、「財産の継承」と「事業の継承」は別物であるということです。「財産の継承」を達成するために、必ずしも「事業の継承」が必要なわけではありません。「クリニックM&Aを行うことで、創業者利益を確保できなくなるのではないか」と、懸念する質問をいただくことがありますが、仮にクリニックの経営権を第三者に譲渡したとしても、退職金で今まで築いた利益を回収するなどの手段があります。親子承継の目的の第一に「財産の継承」があげられる場合、クリニックM&Aは有効な手段のひとつと言えるでしょう。

価値観の多様化にともない、開業医の世界でも子どもの気持ちを尊重したいという方が増えています。「子供に医師を強制しない」「また医師であっても実家を継ぐことを強制しない」そういったお気持ちのベテラン層の先生から、クリニックの第三者継承について、弊社にご質問いただく事も多くなっているのが現状です。

第三者継承(承継)の無料相談実施中

クリニックの後継者問題については、親子間承継・第三者承継問わず、早めの着手が成功の決め手になります。メディカルプラスは創業以来、身近な医療を守りたいという想いを大切にクリニックに特化した第三者承継を支援し、豊富な実績がございます。無料相談を実施しておりますので、承継(継承)、医療法人M&Aにご興味をお持ちの方は、お気軽にこちらから【✉お問い合わせ】お問い合わせください。

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