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持分無し医療法人M&Aと持分あり医療法人M&Aはどっちがお得?

  • 医療継承コラム

医院継承(承継)、クリニック売買、医療法人M&Aのメディカルプラスです。
本日は旧法の医療法人M&Aと新法の医療法人M&Aとの比較について説明いたします。新法の医療法人として承継するケースは全体的に少ないのですが、今後は間違いなく増えていくと予想されます。

なぜ新法の医療法人M&Aは少ないのか?

新法の医療法人として承継するケースが少ないのには、大きく分けて二つの理由が考えられます。
一つ目の理由として、新法の医療法人が売りに出されることが少ないということが挙げられるでしょう。新しい医療法人制度がスタートとしたのは平成19年4月のことです。まだ新法の医療法人制度ができてから、十数年しか経過していないのです。新法の医療法人としてスタートした院長は比較的若いことも多いですから、クリニック承継を考える年齢的なピークに至っていないのでしょう。今後しばらくすると、新法の医療法人M&Aも増えると予想されます。
そして二つ目の理由として、そもそも旧法の医療法人から新法の医療法人への移行が進んでいないことが挙げられます。というのも、旧法の医療法人においては「財産権」が認められていることから、医師からの人気が根強いのです。国が新法の医療法人への移行を勧めてはいますが、順調に進捗しているとは評価しづらい部分があります。

財産権=旧法の医療法人の方が有利?

旧法の医療法人は、出資持分(財産権)が認められている分、新法の医療法人に比べて有利だと言わることがあります。
医療法人は非営利ですから、黒字により生じた利益を出資者に配当することができません。したがって、利益がプールされやすく、利益剰余金の金額が膨らんでいき、出資持分が高額になるケースが多くなります。
出資持分(財産権)が認められている旧法の医療法人であれば、第三者に経営権を譲渡する際、当初の拠出額と合わせて、利益のプール部分も分配を受けることができるという訳です。
これに対して、新法の医療法人については、当初の拠出額しか受け取ることができず、利益のプール部分については国などに寄付しなければなりません。創業者利益を受け取ることができないように見えますので、新法の医療法人について不公平感を覚える医師が多いことも納得できます。

新法の医療法人は相続税対策になることも

一見すると抵抗を感じる新法の医療法人ですが、実は旧法の医療法人に比べて損だと言い切ることはできません。
なぜならば創業者利益については、プールした利益部分を退職金として受け取ることができるためです。出資持分に対する払戻として受け取るか、退職金として受け取るのかという違いだけで、創業者利益部分については確保することができるのです。
それだけではなく親子承継ができる方に関しては、むしろ新法の医療法人の方が税制面で有利といえる側面があります。というのも、プールされた利益部分を退職金として受け取らなければ、その分だけ相続税の評価額をおさえることができるためです。金額にもよりますが、一般的に相続税の負担はかなり大きくなります。プールされた利益部分をそのまま新法の医療法人内部に留保してお子様に相続すれば、有効な節税対策になるでしょう。
新法の医療法人は旧法の医療法人に比べてマイナス面が強調されがちですが、必ずしもそうとは言い切れないということが、お判りいただけるのではないでしょうか。

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