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M&Aの「アドバイザリー契約」とは? ~専任契約と非専任契約の特徴とメリット~

  • 医療継承コラム

こんにちは。メディカルプラスです。
M&Aを実現させるには、業界、財務、法務の知識だけではなく、交渉スキル、既存事業とのシナジー、成長戦略、リスクマネジメントなど検討すべき点は多岐にわたります。ことクリニックM&Aにおいては医療法のもと認可事業であること、かつ、後継者は有資格者(医師免許)に限られるという法律上の高い壁など、通常のM&Aより多くの専門知識が必要になりますので、専門性の高いM&A仲介会社に依頼する先生が増えています。

今回の記事では、これから継承開業を検討される方、継承開業で分院を増やしていきたいとお考えの方に向けて、そもそも「仲介業者に依頼する理由」からアドバイザリー契約の業務内容とは?という疑問にお答えしつつ、それぞれの契約形態の有益性について簡単にご説明いたします。ぜひご参考ください。

なぜ仲介業者に委託する必要があるのか?

冒頭触れましたが、M&A案件はどれも似ているようで留意点、検討ポイント、進め方が異なります。加えて、クリニックM&Aは医療法も関係するため、より複雑で多岐にわたるプロセスをこなす必要があります。事者間では感情的要素での衝突を避けることはむずかしく交渉が滞留することや取引価格でトラブルが生じることも考えられますが、M&A仲介業者は多くの経験値から専門的知識を有しているため、依頼することで具体的かつ効果的なアドバイスがあり、円滑に進めることが可能となります。

また最も大きな利点は、業界に精通したネットワークを有していることでしょう。特にクリニックM&Aはニッチな業界なので、情報ネットワークの少ない事業者ではなく、期待した結果を得られる可能性が高い事業者と「アドバイザリー契約」を締結することをおすすめします。

「アドバイザリー契約」の業務内容と範囲は?

それでは具体的にアドバイザリー契約の業務内容と範囲について見ていきましょう。
各仲介業者により業務範囲は異なりますので、詳しく知りたい方は事業者にご相談ください。記載事項はあくまで弊社の一例としてご参考ください。

医師が開業するにあたり医院継承を検討する際、仲介会社と「アドバイザリー契約」を締結します。これはM&Aアドバイザーの所属する仲介会社に仲介業務を依頼する契約になります。
依頼を受けたアドバイザーは、対象事業の評価、取引に必要な資料の収集から作成、譲渡条件の整理や後継者の探索、マッチング後から成約までの条件調整、契約書の作成準備、行政へ懸念事項の確認、既存契約の継続承認の取り付けなど、専門的な領域の多いM&Aが円滑に進むようサポートしていきます。
少子高齢化社会、また開業医の高齢化も進むなか、クリニック取り巻く業界・市場の情報を常時収集しているプロフェッショナルが伴走することで、クリニックM&Aについての多くの負担軽減が可能です。

「専任契約」と「非専任契約」の違い

この「アドバイザリー契約」には、「専任契約」と「非専任契約」の2種類の契約形態があり、それぞれ特徴があります。その違いについて見ていきましょう。

専任契約とは

アドバイザリー契約の「専任契約」とは、特定の仲介会社1社がクリニック継承業務を専属でサポートする契約形態なので重複して後継者探しの依頼はできません。

非専任契約とは

アドバイザリー契約の「非専任契約」は、複数の仲介会社に医院継承の仲介を依頼することができる契約です。

ここから、上記2種類をさらに掘り下げていきます。

専任契約の有益性(メリット)

専任契約を選ぶことで、1社と緊密な連携を取るだけで済みます。そのため、契約の手続きや資料作成に関する情報提供に関して、複数の仲介会社とやり取りする必要がありません。これにより、コミュニケーションコストを減らし全体的な工数負担を軽減することができます。さらに、専任指名ならではのきめ細やかなサポ―トを受けることが可能です。
またクリニックの譲渡買収・M&Aの検討をしている情報漏洩を避けたい、または広まることに懸念がある方にも、専任契約の方が情報のコントロールしやすいメリットがあります。

非専任契約の有益性(メリット)

複数の仲介会社へ依頼することでコミュニケーションコストは増加しますが、一方で各事業者から異なる提案の中から比較検討することが可能です。また、情報提供の窓口が広がり、より多くの候補者にアプローチすることでマッチング率が高まりますので短期決戦でM&Aを実現したい方は、非専任契約を選択するケースが見られます。

仲介会社に医院継承の依頼をする場合には、候補者探索の難易度、希望譲渡時期、報酬制度、業務内容など総合的に勘案したうえで、専任契約と非専任契約それぞれのメリットとデメリットをよく理解いただき依頼するかどうかを決められることをおすすめします。

クリニック継承に関する無料相談実施中

いかがでしたでしょうか。メディカルプラスでは、随時無料相談を実施しております。弊社は地域医療の継続と発展を基本理念としており、「クリニック継承“特化”のM&A」にこだわり、豊富な実績に基づいた円滑な事業継承をサポートしております。今回のアドバイザリー契約をはじめ、M&Aの専門用語のご説明や疑問点の解決など、お力になれる事が多くございますので、医院継承(承継)、クリニック売却買収、医療法人M&Aをお考えの方はこちらより【✉お問い合わせ】お気軽にお問い合わせください。

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