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外来患者数の減少による利益への影響について

  • 医療継承コラム

医院継承(承継)、クリニック売買、医療法人M&Aのメディカルプラスです。
本日はクリニックの来院患者数の減少に伴う利益額と利益率への影響についてお伝えいたします。

新型コロナウイルスの影響により外来患者数が減少

今年に入り新型コロナウイルスの影響による受診抑制のため、多くのクリニックで患者数が減少しています。弊社でお預かりしている譲渡希望クリニックでも、3月頃から徐々に患者数が減少し始め、緊急事態宣言発令を受け、4月5月と患者数が減少しています。診療科目やエリア、外来診療、訪問診療といった経営条件により影響の多寡は異なりますが、影響を受けていなクリニックはほぼないと言っても過言ではないと思います。
首都圏1都3県と北海道を除く地域では緊急事態宣言が解除されましたが、秋から冬にかけて第2波が来るとも言われており、この新型コロナウイルスの影響がいつまで続くのかは現時点ではわかりません。現在開業や継承を考えられている先生においては、コロナ禍が収束するまで様子見の方もいれば、自分なりの見通しを立てて商談を進められている方もおります。
多くのクリニックで患者数が減少しているのは前述のとおりですが、患者数が仮に20%減少した場合は売上が20%減少するということになります。

患者数減少が与える利益率への影響

本日の主題ですが、売上が減少した場合、利益はいくら減るのか?という視点で考えてみたいと思います。必ずしも売上減少率=利益減少率ということではありません。(売上減少率≠利益減少率)またクリニックの収支構造によっても、患者減少率が利益に与える影響は異なります。売上減少が利益に与える影響をシミュレーションするためには、費用を変動費と固定費に分けて考える必要があります。患者数が20%減少した場合を想定して、簡素化した数字を用いて試算してみます。
1日平均患者数65人、診療単価6000円、月間診療日数18日のAクリニックとBクリニック、年商が同じ2つのクリニックがあると仮定し、AクリニックとBクリニック、いずれのクリニックも年商は65人×6,000円×18日×12か月=8,424万円となります。
次に支出ですが、いずれのクリニックも院外処方、変動費は検査外注費と薬剤費用として売上の5%と仮定します。
次に固定費です。Aクリニックでは、職員をパート雇用中心で運営し1ヶ月当たりの人件費は80万円、家賃は月額40万円、その他光熱費や顧問料、保険料、通信費、減価償却費などの固定費が月額130万円とすると、1ケ月当たりの固定費合計は250万円となります。
Aクリニックの年間利益は、売上8,424万円-(変動費421万円+固定費3,000万円)≒5,000万円です。
Aクリニックの売上が20%減少した場合は、売上6,739万円-(変動費336万円+固定費3,000万円)≒3,400万円となり、売上20%減少に対し、利益は32%減少します。
Aクリニックにおいて患者数20%減少~5%減少までの5%毎の利益額の推移は以下の通りとなります。


一方Bクリニックでは、職員を常勤雇用し1ヶ月当たりの人件費は120万円、家賃は月額90万円、その他光熱費や顧問料、保険料、通信費、減価償却費などの固定費が月額180万円とすると、1ヶ月当たりの固定費合計は390万円となります。
Bクリニックの年間利益は、売上8,424万円-(変動費421万円+固定費4,680万円)≒3,320万円です。
Bクリニックの売上が20%減少した場合は、売上6,739万円-(変動費336万円+4,680万円)≒1,720万円となり、売上20%減少に対し、利益は48.2%減少します。
年商が同じクリニックでも、そのクリニックの収支構造により、利益へ与える影響は16.2%の差が生じることになります。
Bクリニックにおいて患者数20%減少~5%減少までの5%毎の利益額の推移は以下の通りとなります。


いかがでしょうか?本日は患者減少にフォーカスし、簡素化した数値を用いて試算をしてみましたが、患者が増加した場合も同様にクリニックの収支構造により、売上増収が利益率と利益額に与える割合は異なります。
クリニックの収支構造と患者数増減に伴い、利益がいくら変動するのか?ということを把握しておくことで、資金繰りへの影響を把握することができます。

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