ホーム » コラム » 医療継承コラム » 連載コラム第2弾 《医院運営の三本柱》#1

連載コラム第2弾 《医院運営の三本柱》#1

  • 医療継承コラム

本日は当社の仲介により埼玉県草加市にある「柳島クリニック」を継承開業された、吉川英志先生に寄稿いただきました連載コラム『クリニックを継承開業した経験から見えた医院継承とは?』をお届いたします。

今回のテーマは《医院運営の三本柱》の保険部門①についてです。

実際に継承開業された吉川先生ご自身が感じられた重要なポイントを語っていただいております。これから医院継承をご検討される先生方にとってご参考になる内容となっておりますので、是非最後までご覧ください。

皆様こんにちは。五輪が終わり、1日の新型コロナPCR陽性者数が過去最多を更新するなど、後の祭りの状態が続いておりますが、いかがお過ごしでしょう。昨年はこの時期から、GO TO キャンペーンが盛んになり、当院では発熱者の外来が盛況となった時期でありますが、当時は、STOP! GO TO PARADICE (文法的には誤りと解っておりますが)の標語を待合室に大きく張り出し、「楽園(遊びに)出掛けるのは止めましょう」と「天国へ行かないようにしましょう」を掛け合わせて、GO TO を皮肉り皆で頑張っていた時期でもあります。今年も、昨年以上に医療従事者にとっては厳しい毎日が続いているものと思われます。
そんな中コーヒーカップを片手に、わずかな休息の時間、前回に引き続きお付き合い頂けますと幸いです。

医院運営の三本柱 ~保健、労務、税務~

今回のテーマは「医院運営の三本柱」、保健、労務、税務についてです。医院継承をお考え、あるいは開業前後の先生方にその際のポイントをお伝えしたいと思います(4回のシリーズを予定)。最初は雑談ですが、徐々に本質に迫って参りますので、どうか最後までお付き合いください。

医院運営の三本柱 ~三が意味する医院の教訓~

早速ですが、日本では、三つのことが並列、序列、組み合わせで論じられることが多いように思われます。先の「三本柱」がそうですが、日本三景、日本三公園、日本三大美林など、昔地理の学習で覚えたことや、世界三大美女(クレオパトラ、楊貴妃、小野小町)、世界三大ブルーチーズ(ロックフォール、スティルトン、ゴルゴンゾーラ)、世界三大スープ(ブイヤベース、フカヒレスープ、トムヤンクン、ボルシチ:こちらは4つあるのに無理やり三大です、ミソスープ、クラムチャウダー、ミネストローネは?と問いたくなりますが)といった雑学でもそれぞれ三つが並列に組み合わされています。
実は、これらは序列の上位三つなのかも知れませんが、明らかな序列があるものとしても、いわゆるベスト(トップ)スリーが取り出たされます。初夢の一富士二鷹三茄子、女性の口説き上手の喩え一押し二金三男などはまさにそれです。
民法734条は直系血族又は三親等内の傍系血族との間の婚姻を禁止しております。更に最近のオリンピックの金銀銅メダルも上位3位まで、ノーベル賞も3名まで限定(ここは正確には賞金の多寡があり少しの序列があります)などを見ますと、世界的に三で区切る風潮があるのでしょうか。

序列抜きにしましても、論語に由来する一連の「君子に三〇あり」、仏教の三途の川(生前の悪業を報いるための苦悩:餓鬼道、畜生道、地獄道)、唐三彩と、これらは皆アジア的です。その一方モーゼは十戒でした。アジアでも陰陽五行説、七福神、干支十二支など例外は多いですが、少々「数字の三」から離れて諺の意味を紐解いていきましょう。The early bird catches the worm. (早起きは三文の徳:日本では何故か「三文」です)。これは思い立ったら吉日、開業への決断を促すような心得にも取れます。
桃栗三年柿八年、石の上にも三年、商い三年、顎振り三年(尺八の修行の諺)、これらは、一般開業後の苦難と忍耐(継承開業は少し別です)の必要性を説いた諺とも、仏の顔も三度までに至っては、病医院の運営経営を遠くから睨んでいる税務署、労基署、厚生局それぞれの立ち位置のようにも感じられ、これら「三」に関する諺の一つ一つに医院運営にまつわる教訓を感じざるを得ません。三人寄れば文殊の知恵、医師、事務、パラメディカルの三方から、あるいは医療者、会計士、社労士の三方による協力体制は、将に三拍子揃った確固たるものであり、「三」という数字が持つ意味として、必要最小限あるいは最小にして最強、「必要」あるいは「十分」といった意味合いがあるのかも知れません。

医院運営の三本柱 ~三が意味する医院の安定~

「三」には更に別の切り口もありまして、安定性ということです。私などは古い人間ですので、旅にはカメラとともに三脚を持参し、建物や風景をバックにセルフタイマーを用いてフレームに収まるのですが、写真の安定性は抜群です。
最近では自撮り棒にとって代わられたようですが。中国古代文明仰韶(ヤンシャオ)文化に始まる三足土器、後の鼎(かなえ・てい)、鬲(れき)これらも文明初期に見出された安定性に他なりません。老人は杖を用いて衰えがきた歩行の安定を補います。
視点を変えて、トリオ漫才、一方バンドグループも安定なのは三名のグループかも知れません。ギター(ベース)、キーボード(ドラム)、ボーカルその他変則的な場合もありますが、私の時代では、アリス、YMO、THE ALFEE、ドリカム、Globe いきものがかり、などでしょう。ただし、男性二名と女性一名の場合は何故か長期的には不安定な場合もありますし、やはりB’z が最高、AKB16倍グループ(バンドではないが)・・という反論もあるかと思いますが、そこはご了承ください。

この三の安定性の由来ですが、私は宇宙・物理、あるいは哲学・神学的なものを考えます。我々の生きる世界は縦横高さの三次元、これに時間軸の現在、過去、未来の三界から成り立つという考えは如何でしょう。三界は仏教の世界ではまた、一切の衆生の生死輪廻する三種の迷いの世界すなわち、欲界、色界、無色界とされ、時間軸のそれとは多少異なります。神話の世界では三種の神器、更には、共通一次試験世代の私の世界史の学習の記憶に残る三位一体、これはニカイア公会議からコンスタンティノポリス公会議において、ギリシア・ローマのヘレニズム世界、エジプトのオリエント世界の様々な解釈を取り入れ、父である神、子キリストと精霊の三位一体こそがキリスト教の本来の姿であるとされたもので、現在に引き継がれている三位一体の盾の図は、これら三つの協調、安定というより、寧ろそれらが一つであることに本質を見出すもののように映って見えます。これすなわち、医院運営の本質であり、三本柱であるとともに、一つとして欠くことのできない、本来一体であるべき、保健、労務、税務に他ならないと思うのであります。

医院を動かす力「患者」とは

以前はこれで良かったのですが、あまりに前時代的と笑われてしまいますので、現代版を少々付言致します。熱力学の3法則、3本指のフレミングの法則、運動3法則のニュートン力学から、アインシュタイン、量子力学を経て、今や化学、物理学は素粒子の時代です。素粒子物理学では、力(基本相互作用)は4つですが、重力を除いた3者は一つと考えます。電磁相互作用(電磁力)と弱い相互作用(弱い力)は電弱理論により一つにまとめられました。残る強い相互作用(強い力)に関し格子量子色力学が研究されています。陽子や中性子はそれぞれ3つずつのクォークからなり、それぞれが3つのグルーオン(力)で糊付けされている、クォークはそれぞれ色になぞらえ、三原色(赤、青、緑)がそろうと無色になるごとく安定であるといった、行列SU(3)ゲージ対称性に基づき記述されます。三原色の中心の無色安定、そこには医院の存在と運営の安定が反映されているのです。更に、宇宙の始まりに存在したのは唯一の力であるとして、重力を除く先の3つの力、電磁気力、弱い力、強い力を一つにまとめる大統一理論が研究されています。その唯一の力とは、医院を動かす原動力すなわち患者さんそのものなのかも知れません。

医院運営の三本のひとつ「保健」に関する注意点

それでは、以後2回のシリーズで、医院運営の三本柱のひとつ「保健」に関するところ、すなわち保健所や厚生局の管轄に当たる所を、継承開業時の死角・盲点といった視点から、開業準備から開業後に至るまでを想定しまとめて参ります。それに先立ち5つのポイントを掲げておきますのでご参考ください。

ポイント① 賃貸契約・設置機器

ポイント② カルテ記載

ポイント③ 検査頻度

ポイント④ 長期処方

ポイント⑤ 混合診療・重複診療・勝手受診・代理受診

続きは、関連コラムの《医院運営の三本柱》#2 保険部門➀よりご覧ください。

【関連コラム】

連載コラム第1弾 《医院譲渡のポイント》

連載コラム第2弾 《医院運営の三本柱》#2 保健部門①

連載コラム第2弾 《医院運営の三本柱》#3 保健部門②

連載コラム第2弾 《医院運営の三本柱》#4 労務・税務部門

【関連動画】

柳島クリニック 吉川英志先生 医院継承インタビュー

当社では無料相談を実施しております。医院継承(承継)、クリニック売却買収、医療法人M&Aをお考えの方はこちらより【お問い合わせ】お気軽にお問い合わせください。

 


人気記事


会員登録 ご登録いただくと、最新の案件情報をいち早くお届けいたします。