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M&A仲介会社を選ぶポイント

  • 医療継承コラム

こんにちは。メディカルプラスです。本日は、「M&A仲介会社を選ぶポイントは?」というテーマについてお伝えしたいと思います。

市場ニーズの変遷について

はじめに少しだけ当社の紹介をさせていただきたいと思いますのでお付き合いください。当社は2016年8月にクリニックの事業承継を専門とするM&A仲介会社として創業しました。当社の創業者は前職時代に医師の開業支援コンサルティングをしており、年々クリニックの増加に伴い、新規開業が難しくなってきたと感じる一方、多くの患者さんを抱えながら後継者不在により廃院するクリニックを見てきました。そうした背景のなかで、医院継承により地域医療の継続と発展に貢献し、前院長、後継院長、地域(患者さん、従業員)にとって三方良しとなる事業承継を支援し、広めていきたいとの想いでメディカルプラスを創業しました。

創業当時は、「クリニックを第三者へ譲り渡す」、あるいは「第三者からクリニックを承継し開業する」という方法は、医師の間ではほとんど認知されていませんでした。

創業から6年目を迎え、多くの開業医が世代交代の時期を迎え、第三者へ医院を継承する手法も大分認知されてきました。またこれから開業される医師にとっても、継承開業は医院開業における主要な選択肢の一つとして市民権を得てきたと思います。

M&A仲介会社を選ぶ際のポイント

前置きが長くなりましたが、ここから本題である「M&A仲介会社を選ぶポイントとは?」というテーマに入っていきたいと思います。日本における後継者問題は医療に限らず、一般中小企業も同様で、むしろ一般企業の方が母数は圧倒的に多く、今後の日本全体の社会課題であるといえます。そうした市場ニーズの増加とM&Aの認知度向上という背景をもとに、昨今では、M&A仲介会社のみならず、多様なサービスを提供する会社が増えています。

M&A仲介会社においては、取引価額が数百億円~数千億円規模の大型案件やクロスボーダーM&A(海外企業のM&A)を中心に行う投資銀行のような仲介会社もあれば、M&A大手上場3社のようにエリアや業種を問わず、幅広く仲介を行う会社もあり、エリアや業種に特化した仲介会社もあります。加えて最近ではネットで売手と買手を直接つなぐマッチングサービスなどもあります。マッチングサイトは手数料が低く設定されているため、特に事業規模が小さい案件などにとってはサービスを利用しやすい反面、継承に向けた交渉や契約など実務的な進行を当事者間で行っていく必要があります。

実際には幅広い業種の仲介を行っている仲介会社でも、業種ごとに異なるホームページを作成している仲介会社も多く、ホームページの情報だけだとその業種を専門に仲介しているような印象をもつホームページも少なくありません。しかし実際にはその業種におけるM&Aの成約実績はほとんどないということもあり得ます。M&A仲介会社にとっては少しでも多くの方に自社を認知してもらい、案件を受諾していくためにこうしたことが起こりえます。

一方で依頼する側にとっては、仲介会社の特徴をしっかりと見極めたうえで仲介の依頼をするということが大事です。仲介会社によって特徴や強みは様々ですので、依頼する際には、仲介手数料の多寡だけでなく、その会社の得意分野、報酬、実績、契約形態などを把握したうえで依頼することをお勧めします。

仲介会社を選ぶ際は以下のポイントを確認してください。

・得意とする業種

・対応エリア

・報酬

・成約実績

・契約形態

それでは各項目ごと見ていきたいと思います。

業種について

得意とする業種については、どのような業種のM&A案件を取り扱っているのか?また、成約実績はどれくらいあるのか?という点は必ず確認された方が良いと思います。例えば、飲食業、運送業、製造業、観光業など幅広い業種を扱うなかで、クリニックもやりますという仲介会社なのか、クリニック専門の仲介会社なのか?またはクリニック、薬局、介護などヘルスケアというカテゴリに強みがある仲介会社なのか?という目線でみるとホームページでは「医療専門」や「医療特化」と記載していても実際にそうであるかどうか何となくわかるのではないかと思います。

対応エリアについて

続いて対応エリアについてです。全国対応する仲介会社もあれば、首都圏、関西、九州など限られたエリアを強みとする仲介会社もあります。全国対応といっても、全国主要エリアに支店があるのか?アドバイザーが東京の本社から全国を移動するのか?という点でも対応内容は変わってきます。最近ではWEBを使った打合せが当たり前になってきましたので、以前より物理的な距離は問題とはならなくなってきていますが、アドバイザーとして現地を自分の目で見ることは大事だと思いますし、トップ面談、引継ぎ、クロージングなど要所要所で現地に行く必要があることを鑑みると、物理的距離が近い方がスピーディーに小回りが利いた対応ができるという側面があります。

報酬について

報酬についても仲介会社によって様々な形態がありますが、業種問わずM&A仲介会社の多くが採用している報酬体系にレーマン方式という報酬体系があります。レーマン方式とは取引金額に応じて報酬料率が逓減する仕組みです。レーマン方式と一口に言っても、取引対価のテーブル毎に乗じる料率が異なることもありますし、取引対価が基準価額以下の場合、一律最低報酬を設けている会社も多いです。さらにレーマン方式の料率に報酬基本料が加算される会社もあります。最低報酬は200万~300万の仲介会社もあれば、2000万という仲介会社もあり、その差は大きいです。成功報酬に加えて、依頼時の着手金や、基本合意契約時の中間金の有無についても確認しておく必要があります。

成約実績について

続いては成約実績についてです。当社のサイトをご覧いただいている方の多くは、ドクターだと思いますが、依頼しようとしている仲介会社では、どのエリアで、累計何件くらい、年間何件くらい、「クリニックの成約実績」があるか?という点が最も重要だと思います。例えば業種問わず、年間300件の成約実績がある仲介会社があり、その300件のうちクリニックの成約実績が3件という仲介会社と、年間50件の成約実績のうち全てがクリニックである仲介会社を比較するとクリニックという業種においては後者の仲介会社の方が成約確率は高いと考えることができます。

契約形態について

契約形態については、専任契約か非専任契約かという点が重要なポイントになります。専任契約とはその仲介会社へ依頼すると、その仲介者以外の仲介会社に重ねて依頼することができなくなります。一方、非専任契約は他の仲介会社にも重ねて依頼することができます。専任契約と非専任契約にはそれぞれメリットデメリットがあります。

まずは専任契約についてです。専任契約のメリットは、一社に絞って依頼するため、仲介会社としては成約すれば必ず自社の報酬になるので何とか成約させようという強いモチベーションをもって取り組むことに加え、複数の候補者から商談申込があった場合、窓口が一本化されているため管理が容易であるというメリットもあります。デメリットは依頼した会社が保有する候補者のなかからマッチングすることできなければ、成約できないという点です。成約出来ないというのは依頼するうえで最大のリスクだと思いますので専任契約で依頼する際は、その仲介会社には多くの候補者がいて、高い成約確率が見込めるかどうかを見極めたうえで判断する必要があります。その確認方法として前述のクリニックの成約実績は指標の一つとして参考になると思います。

続いて非専任契約のメリットデメリットについてみていきます。非専任契約のメリットは、複数の会社に重ねて依頼することができますので、幅広いネットワークを活用して後継者を探索することができます。その結果、マッチングの確率をあげるという点があります。一方、デメリットは、複数の仲介会社から候補者の紹介があった場合の進捗管理を自身で行っていただく必要があり、管理が煩雑になります。

まとめ

「M&A仲介会社を選ぶポイント」というテーマでお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか?仲介会社のアドバイザーは、売主様から必要書類をお預かりし、譲渡価格の提案、案件概要書を作成し、後継者が見つかれば、契約書の作成や資金調達、各種引継ぎのサポートを行うわけですが、M&A仲介会社の最も大事な役割と価値は「適正な後継者をマッチングすること」だと考えています。

少し極端な言い方かもしれませんが、希望する条件(人柄、スキル、金額、時期など)にあう後継者をマッチングし成約できる仲介会社であれば、着手金がかかっても、専任契約だろうと非専任契約だろうとどちらでも良いことであり、さらにいうと得意とする業種が何か?クリニック専門かどうか?といったことも重要ではなくなるわけですが、その肝心要のマッチング、成約確率を高めるための仲介会社を選ぶポイントは何か?という視点についてお伝えいたしました。


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